連合高知は、構成組織のニューリーダーである青年・女性活動家16人と古賀会長の意見交換会「KNT47(古賀会長とニューリーダーとの直接対話in高知)」を3月15日、高知会館で開催した。参加した若手活動家からは「若年層の活動の活性化」や「連合に期待すること、連合ブランドをいかに確立するのか?」といったテーマをめぐって率直な意見が数多く出された。
まず最初に、古賀会長より「連合は2年ごとに大会を開催して運動方針の共有と共通認識を持ってきているが、果たしてそれが皆に共感できるものとなっているのか」と本部の問題意識を呈したうえに、「連合組織全体で課題を共感できるものにするためには、何よりも構成組織、地方連合会との対話が大切だ。とりわけ今回は、青年・女性の生の声を聞くために全国を回っている」とKNT47の開催趣旨を説明した。
続いて、それぞれのテーマについてフリーに討論した。参加者からは、若者の組合離れについて「職場の若者は、今の賃金・労働条件が当然のものといった感覚だ。個々に話をすれば組合の役割を分かってくれるが、そのそれぞれの点の存在を世代的にもつなぐ職場の中堅リーダーが育っていない」「運動はやはり人と人との関係だ。遊び的な要素も入れながら関わってもらうことが大切では」「産別を超えた交流できる場がほしい」などといった意見が出された。
これらに対して古賀会長は、「価値観が多様化する今の社会のなかで、新しい運動を創っていかなければならない。そのツールが対話することだ。人間社会は1か0かでは成り立たない。どこかで折り合いを見出して問題を解決していくことが社会発展につながることであり、それが労働組合運動だ」、「若年層の組合離れではなく、組合役員が組合員離れをしているのではないか。役員が組合員に同化していくことが組合運動の原点だ」と組合運動の本質に触れながら和やかに対話を進めた。
また、連合の活動に関わるテーマについて参加者から「非正規労働を否定できない現実や、正規と非正規間のワーキングシェアをどう考えるのか」という意見に対して古賀会長は、「働き方の多様化は否定しない。しかし、不本意な非正規労働を強いられている事実に政策的手だてを打たなければならない。その柱に連合は、均等待遇の実現と働く側の意志を尊重する働き方ということを立てている。非正規の問題は社会保障を含む持続可能な社会をどうしていくのかという問題を孕んでいるものであり、私たちはこの非正規の問題を看過することはできない。これからの社会を担う若い皆さんにはこうした課題に是非とも関わってほしい」と非正規労働者をめぐる社会問題を紐解きながらニューリーダーに社会を変える期待を寄せた。