連合高知は2月12日、三翠園ホテルで第63回地方委員会を開催し、2021春季生活闘争に向けた方針を確立した。この地方委員会には28名の地方委員と3名の傍聴が参加し、雇用の確保を大前提にした統一要求基準額などを決めた。
具体的には、月額要求額を「10,800円を基準」とするとともに、時間額要求については、格差是正に資する「社会横断的な水準」として、①企業内最低賃金協定において最低到達水準1,100円以上、②目標水準として勤続17年相当で時給1,700円以上とした。
また、“すべての労働者の立場に立った働き方の見直しの課題では、「長時間労働の是正」と「職場における均等待遇の実現」を軸に取り組んでいくこととした。中でも、この4月から同一労働同一賃金法制(パート・有期法)がすべての企業に適用されることから、パート・有期・契約・派遣などいわゆる非正規労働者の多くが女性である実態を踏まえながら、職場から雇用形態の違いによる不合理な待遇や差別的取り扱いを許さない均等待遇の闘いを組織の内外を貫いて進めていくことにした。
【闘争開始の気勢を上げる!】
当日の18時からは、同じく三翠園ホテルで「2021春季生活闘争 闘争開始宣言集会」が開催され、集まった組合員81名は「すべての労働者の雇用を守る、賃金もあげる」と気勢をあげた。
決意表明では、高知ユニオン高知医療労組の田内書記長がビデオメッセージを寄せて「高知県は他県に比べて医療従事者の賃金が低く、その働きの価値に見合うものになっていない。そこにこのコロナ禍が追い打ちをかけた。まさに、コロナ禍で医療体制の脆弱性が明らかになった。私たち医療従事者は、市民の安心・安全のために頑張っているが、是非とも皆さんにはコロナに感染しないよう予防し、健康でいることをお願いする。それが医療従事者を守り、経済を立て直す近道になる。先の見えないコロナ禍だが、団結してコロナ感染が収束するよう共に頑張っていきましょう」と医療従事者の状況を報告するとともに、今春闘をすべての仲間と連帯して闘っていく決意を表明した。
また、本集会では、「エッセンシャルワーカーへの支援・連帯を示す特別決議」を採択し、コロナ禍でのエッセンシャルワーカーの奮闘に敬意と感謝の意を表するとともに、すべての労働者が連帯して今春闘を闘い抜くことを確認し合った。
最後に、「誰もが希望を持てる社会を実現!安心・安全に働ける環境と“底上げ、底支え、格差是正”をスローガンに、“みんなの春闘”へ果敢に挑戦していこう」とする闘争開始宣言を参加者全員で採択したうえで、白木中小共闘センター委員長の団結ガンバローで地場における2021春季生活闘争の幕を開けた。