【講演:歴史研究家 公文豪氏「民権ばあさん・楠瀬喜多と女性参政権」】
第113回国際女性デー高知県集会は3月8日に「世界の女性と連帯し平和、男女平等・女性解放を!」をスローガンに、オンライン参加併用で開催された。また、当日8時からは県庁前交差点にて集会を案内する街頭行動が行われた。
開会にあたり、主催者を代表して井上康子実行委員長は「コロナ禍により、地方自治、社会保障の脆弱性、地域医療の危機管理や子育て支援について多くの気づきがあった中、生理の貧困問題もその一つであった。歴史的背景を顧みても、この問題は倫理的に大きな問題である。それは女性特有の事情や環境の変化にも影響を与えており、改善に向けた取り組みが必要である。そのためにもこの春に控えている統一地方選挙では、女性は積極的に選挙に参加しなければならない。本日は“女性参政権”を主題とする講演であるが、この機会を私たちの勇気とエネルギーに変え、未来に繋げていきたい。」とあいさつした。
続いて行なわれた講演で公文講師は、「女性の皆さんは現在、当たり前のように投票所に足を運んでいるが、女性が参政権を得たのは77年前のことである」として、それまで女性に対して封建的であった時代から“女性参政権“を主張し訴えてきた楠瀬喜多の人生と、それを取り巻く女性解放論や女性民権家の歴史について述べた。そして結びに「戦後70年以上にわたり、女性たちは男女平等や女性の権利拡大、社会的地位向上を目指して闘ってきたが、未だに克服されていない問題が多く残っている。これらの問題を克服するためには、闘いを続けていく必要がある。現在の取り組みは、先輩たちが長い闘いをしてきた歴史の延長線上にあるものであり、そのバトンを引き継いでいることを再認識する必要がある。」として講演を終了した。
最後に、田村綾副実行委員長による集会宣言を全体で採択し集会を終えた。