連合高知は8月24日、「2024ジェンダー平等リーダーセミナー」を三翠園において開催した。このセミナーには、連合高知執行部役員をはじめ青年・女性委員会委員を含む15産別2地域協議会から67名が参加した。
今年のリーダーセミナーは、「クミジョが増えたらどういうメリットがあるか」、そのためには“なぜ職場で取り組む必要があるのか”、“労働組合でできること”など課題の共有をはかり、理解を深めることを目的に開催した。
講師には、本田一成 武庫川女子大学経営学部教授/JPクミジョ応援係長をお招きし「クミジョ・クミダン パートナーシップ プロジェクト(K2P2)とは何か? ~ 令和時代の組合活動へ ~」と題して講演を受けた。
(クミジョとは、労働組合役職員、関係団体、組織内議員など含め広く労働界で頑張る女性のこと)
本田教授は、労働組合の現在地として3つの危機(①リアル組織率の低下、②競合、③ジェンダーギャップ)をあげた。そのうえで、先進的な労働組合は「クミジョの増員が鍵という事を察知している」として、クミジョを増やすための課題提起があった。
まず、「労働組合の組織的特徴は、“変革”が難しい組織であり、伝統や作法を崩しがたい組織」だと指摘した。たがらこそ、「組合の存続は、クミジョの参画とジェンダー平等を実現するための努力が不可欠である」と述べた。そして、「そのためには、クミジョの人権を守る=ないがしろにしないこと。まずは、スタートラインに立つことが大事であり、クミダンの意識改革と、クミジョの当事者性を増やすことが重要。さまざまな取り組みや制度改革も、腑に落ちないと意味がない。マインドの問題だ」とした。
最後に、クミジョ・クミダンのパートナーシップを再構築する主なプロジェクトとして、組合活動を専門的に支援するj.union(株)と産学協同のプロジェクトを立ち上げたことの報告があり、「労働組合は“人類の大発明”のひとつと言えるくらい可能性を秘めた組織だ。困ったことがあれば相談して欲しい。いつでもお手伝いします」と投げかけて、講演を終えた。