2015年02月18日(水) [ニュース]
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連合高知は2月17日、高知共済会館で第51回地方委員会を開催し、月額12,500円以上の賃上げをはじめとする春季生活闘争方針を決定した。
開催にあたって挨拶に立った間嶋会長は、「今季は春闘と統一地方選挙の二兎を追う闘いになる。春闘では“賃上げ、時短、制度・政策要求”の取り組みを3本柱として、格差是正の実現とデフレからの脱却をめざす闘いを進めることになる」と今春闘の課題を示した。その上に「厳しい状況だが物価上昇を上回る月例賃金の引き上げに向けた職場からの取り組みを進めるとともに、労働者保護ルールの改悪阻止の闘いを強化しよう」と檄を飛ばした。また、統一地方選挙に向けて「選挙は私たちの働き方や暮らしに大きく関わるものだ。だからこそ、私たちの声を政治の場に届けるために、統一地方選挙の勝利に向けて職場から取り組みを進めよう」と訴えた。
第1号議案「2015春季生活闘争方針(案)」では、統一要求基準額や年齢別最低賃金、到達水準の設定など連合高知における賃金闘争を中心とした取り組み方針を決定。第2号議案「春から夏にかけての当面の闘争方針(案)」においては、労働者保護ルール改悪阻止の闘いを中心とする“STOP THE格差社会!暮らしの底上げキャンペーン第3段の取り組み”と“政策制度の取り組み”の方針を決定した。また、第3号議案「第47回衆議院選挙の総括及び第18回統一地方選挙の取り組みについて(案)」の中では、連合高知が推薦する予定候補者を改めて確認し、全員の勝利で安倍政権に反転攻勢をかけていくことを確認した。
地方委員会終了後に行なわれた学習会では、レーベン企画プロデューサー南雲聡樹さんを講師に「組合員から喜ばれる組合活動を求めて」と題する講演を受けた。
この中で南雲さんは、自身が労働組合の書記長時代に組合員とともに取り組んだ色々なキャンペーンやイベントを紹介しながら、職場の権利を守るとともに組織の団結を強くすることの大切さを語った。また、「組合は自分の職場だけでなく、地域に目を向ける運動を通じて地域住民との信頼関係をつくることが大事」と語りながら、連合は「正社員のクラブから社会のなかで困っている人に目を向ける運動をめざすべきだ」と問題提起した。
当日の夕刻6時からは、丸ノ内緑地で連合高知2015春季生活闘争「闘争開始宣言」集会が行われた。集会に参加した約200名は、物価上昇を上回る月例賃金の引き上げをめざして気勢をあげた。
闘争に向けた決意表明では、塩坂博史 UAゼンセン・サニーマート労組書記長と谷山砂男 運輸労連高知県協議会議長から職場の状況や春闘における取り組みが報告された。
集会の最後には「粘り強い交渉を展開し、賃上げで景気の底支えを実現するとともに、世論の力で安倍政権がもくろむ労働法制改悪を阻止していく」とする闘争開始宣言を採択し、帯屋町アーケードをデモ行進しながら街行く市民にアピールした。
【統一要求基準額について】
《月額要求》平均要求額 12,500円以上とする。
<3,600円 (高知県ミニマム実態調査全産業の年差)+ 8,000 円(物価上昇分3.2%)+900円(中小全国賃金実態調査年差額4,500円との格差是正分)>
《時間額要求》75円以上とする
【連合高知「年齢別最低賃金」「到達水準」について】
《連合高知「2014年齢別最低賃金」》
18歳 145,200円
20歳 147,700円
25歳 156,000円
30歳 165,800円
35歳 179,300円
40歳 190,800円
《目標とする水準値(賃金実態の第3四分位を参考として設定)》
25歳 220,000円
30歳 245,000円
35歳 275,000円
40歳 310,000円
【その他】
@企業内最低賃金制度の協定化、Aワーク・ライフ・バランス実現の取り組み、B非正規労働者の労働条件改善の取り組み、C一時金の取り組み、D男女平等社会実現に向けた取り組みと均等待遇の実現、Eワークルールの確立、F健康増進の取り組み
【政策・制度の取り組み】
@ 経済の好循環に向けた産業政策と雇用政策の一体的推進、A 雇用の安定と公正労働基準の確保、B 「全世代支援型」社会保障制度のさらなる推進、C 「公平・連帯・納得」の税制改革の実現、D 公務における臨時職員・非常勤職員の処遇改善と公契約適正化の推進
【春から夏にかけての当面の闘争方針】
(1)労働法制改悪阻止に向けたキャンペーン活動等の取り組み
・第2ゾーン(3月まで)、第3ゾーン(4月〜通常国会閉会まで)におけるメリハリをつけた各種行動を展開
(2)「年金積立金はだれのもの?」の取り組み
・2月県議会、3月市町村議会において「年金積立金は専ら被保険者の利益のための安全かつ確実な運用に関する意見書」採択をめざす
(3)社会に運動の輪を広げ、仲間を増やす取り組み
@「非正規労働センター連絡会議」を中心とする取り組み、A組織拡大の活動、B若者に労働組合の必要性や意義をアピールする取り組み
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